(↑ずーっと読みたいと思ってる本!なかなか本を読む気力は戻らずですが…)
いつぶりかわからないくらい、久しぶりの更新です!
しばらく体調がぼんやりずっと悪かったんですが(常にちょっと憂鬱&たびたびの腹痛と頭痛…たぶん北国の長くて寒い冬のせいもけっこう大きい)、少しずついろんなことをめげずに試して、ようやくまあまあ元気になってきました!
また、時々ブログが書けるといいなあ(っていつも書いてるなあ)。
さて、前回、「今度はパレスチナに関するおすすめドキュメンタリーについて書きたい」、と言っていたんですが、ずいぶん間が空いてしまいました。なのに、惨状は終わらない、どころかどんどん悪くなる…。
できることめちゃくちゃ限られていると感じてしまうけど、せめてパレスチナでこんなひどいこと(※)が起きてるんだよってことは(旧Twitterで)なるべくリツイートしようと思ってて、その結果(?)、何人かのパレスチナに暮らす方たちから寄付のお願いのDMが来ました。毎日生きられるか不安な中、会ったこともない人に寄付のお願いするのとかどれだけメンタルへの負担が高いんだ…と、連絡が来るたびに胸が苦しいです。
(※)起きてることはたびたびの空爆だけじゃありません(それだけでも、あまりにもひどいのに!)。イスラエル兵は、パレスチナの人の持ち物を奪ったり、家の中にしまわれていた女性用下着を勝手に引っ張り出して身に着けて写真に撮ったり、遺体を屋根から蹴とばしたり、裸にしたうえで虐待したり、建物のあったところをブルドーザーでぐちゃぐちゃにしたり、とにかく毎日パレスチナの人々の尊厳を踏みにじることを考えて実行しています。パレスチナではどんどん物価が上がって、食料や薬なども手に入りづらく、衛生状態がよくないために皮膚病が悪化している子供もたくさんいます。
私一人でできる寄付には限界があるけど、このブログを読んでくださる方にも協力してもらえたらそれはすごく心強い!読んでくれた方がさらに輪を広げてくれるかもしれないし!と思って、やっと重い腰をあげてこの記事を書いている次第です。ドキュメンタリーもぜひ、多くの方に観てほしいです。
1.寄付などのお願い!
今月、『虎に翼』をまとめて観ていて、ついに観終わりました。
たびたび「戦争はなんて苦しいんだろう、日常から自由と色を奪うんだろう」って思って泣いてるんですけど、でも世界で現在進行形で爆撃も略奪も起こっているので、「過去のことに泣いてるだけじゃだめじゃね…?」という気持ちになってきました。
過去のことを振り返るのは大事、でも過去は変えられない。今起こっている惨事は、今、止めるためにできることがある。
寄付をすることは、自分の生活もあるから、そしてそれは全然楽勝に運営されているわけじゃないから、難しいですよね。私も難しいです…。世界ではいろんな悲しいことが起こっているから、どこにお金を分けるべきかも難しいですし…。
でもでも、せめて1回だけでも、たとえ少額でも、たくさんの人が寄付をすることに意味があると思っています。今、パレスチナに寄付をすれば、本当に命が救われる人がいます。
ということで、ここからは私にDMくださったパレスチナの方々の紹介&日本で支援を呼び掛けていて今キャンペーンを打っている方の紹介です。
パレスチナの皆さんへの寄付ページや投稿は主に英語ですが、DeepLとかにかけたらかなり精度高く読めます!
Waed Imadさん
先日まで、雨と寒さから身を守るためにテントを買うお金を募っていました。
そのお金は集まったようなのですが、ガザではどんどん食品が高くなっているとのこと。近くが爆撃されている様子の動画もシェアしてくださいました…。せっかくテントが手に入ってもこれじゃ安心できないですよね。。。小さな赤ちゃんがこんなところで毎日を過ごさないといけないのは、異常です。
Dear friends, thank you for your efforts and help.
— waed Palestine🇵🇸🍉 (@waedgaza) 2024年9月25日
Look at the close bombardment we are exposed to.
I got the room but I lack food and drink.
Share as much as you can. Because I need everything now.
From here👇https://t.co/7I3w8J2lUa
or👉https://t.co/OzLJa7Vp7D pic.twitter.com/HDA5iTUrvO
直接寄付ページに飛ぶためにはこちら↓
Fadwaさん・Muhammadさんご夫妻
Fadwaさんは妊娠されているそうですが、医療品を手に入れづらく困っているとのこと。現在は調理のためのガスが手に入らず、毎日Muhammadさんが(16kgも体重が落ちてしまって骨も痛む中)薪割をしているそうです…。
we dont have cooking gas ,, so we cock by wood fire everyday ,, we have to cut wood to make fire ,, i feel pain in my hand ,,
— Help mohammed family (@moali10900) 2024年9月20日
its hard thing to do everyday,,
plz help me to save from war🤲🍉
10$ can help 😭https://t.co/k8pbfppsrV pic.twitter.com/kQ2KlViOQE
直接寄付ページに飛ぶためにはこちら↓
Nadineさん
Nadineさんご自身は外国に住んでおられるそうですが、病気のご家族がガザにおり心配されているとのこと。ぜんそくの発作が出ているのに薬がなくて、見通しも立たないの怖いですよね…。ガザではもうすでに冬が来ているそうで、しかし現在ご家族はテント暮らしで今のままでは寒さをしのぐのが難しいそうです。
なぜかツイートを張ることができませんでしたが…、直接寄付ページを貼ります。
(日本で活動されている方)
新土さん
現在は、清潔な飲み水をガザの子供に届けるためのプロジェクトを実施されています。パレスチナへの攻撃も人間がしていることだから、人間がそこから脱出する手段をどんどん講じていけたら、最高ですよね。
お知らせします。
— 新土 2023.10.119 (@fnmr_s_) 2024年9月16日
【ガザに清潔な水をとどけるプロジェクト】をはじめました!
こちらによせられたご寄付は、現在ガザの海辺に避難しているこどもたちが生きるための水へかわります。
ガザ、日本、ロンドンで協力して立ちあげました。ぜひ広めていただけましたら幸いです!https://t.co/qtLp8nbqfk
寄付先も直接貼っておきます↓
他にもたくさん支援を求めている方がいて、全員に寄付できないのがほんとに心苦しい。富豪だったらよかったのにと日々思います。
そう、私たちは富豪じゃないから…(いや、もしかしたらこれを読んでくださってる富豪の方(?)もいるかもだけど…)寄付、難しいとき、たくさんありますよね…。でも何もできないわけじゃありません。寄付する以外にも、以下のような方法で抵抗することもできます。
・イスラエルを潤わす(もしくは支援する)製品・サービスはなるべく買わない
例えば、イスラエル軍に食事を提供しているマクドナルドを、私は利用しないと決めています。パレスチナへの連帯を示した労組に対して訴訟を起こしたスターバックスも、もう買うつもりはありません。
ほかにもたくさん、イスラエル軍を支持したり、パレスチナ支持者を弾圧したりしてる企業があります。
…とはいえ、どうしても買うのを避けられないものもあると思います。が、利用しながらその会社にイスラエル支援をやめてほしい旨意見を送ることも抵抗になります。
一つだけでも、まずやってみてください。レモン汁を買うときに産地をチェックして、イスラエル産以外のものを選ぶ、これも抵抗です!
・パレスチナの現状をなるべく知る、シェアする
世界が現状から目を向けなくなったら終わりです。頭部を失った子供など…旧Twitterではとてもつらい写真もたくさん流れてきます。自分の心と相談しながら、必要に応じて休んだりもしながら…パレスチナのことを忘れずに、生きていきましょう。
ここまでいろいろ書いてきましたけど!一番いいのは、こんな理不尽な状況を一刻も早く終わらせることなんだよーーー!!!
パレスチナの人だって、ただでさえ生きていくのが大変な毎日なのに、日々誰かにお願いしたりお礼言ったりばっかりしたいわけないんだよーーー!早く終わらせましょうね!!!
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2.アジアンドキュメンタリーズで観られるおすすめドキュメンタリーの紹介!
このブログでも何回か言及していますが、アジアンドキュメンタリーズは優れたドキュメンタリー作品をオンラインで配信しているサービスです。
どれを観てもすごく面白いし、他の配信サイトにある作品では触れられにくかったことを知ることができます。アジアだけではなく、アフリカや中東世界のドキュメンタリーなど、世界各地の(※)ドキュメンタリーがあります。
(※)「世界各地の」が枕詞に使われてるとき、「言っても『先進国』か『観光名所で有名な国』の話ばっかりじゃん」と思うことも多いですが、アジアンドキュメンタリーズはほんとに、世界各地の、です。
ここまでパレスチナの寄付先などご紹介してきましたが、パレスチナがどんな場所だったのか等(もう、映像の中に出てくるパレスチナとはすっかり違う様子になってしまいましたが…あまりにも多くのものが失われました)、イメージしづらい方も多いかと思います。
ぜひ、以下のドキュメンタリーなどを観てみてください。イスラエル側(…というか、その中のシオニスト…)が、いかにパレスチナを占領することを当然だと考えているかも、嫌と言うほど伝わってきます。「野菜は健康にいい」くらい、当然のことだと思っている雰囲気なので、怖いです。でも、そういう風に「当たり前」をコントロールできちゃうのが、国なんです…国民が過剰に従順だったら…。おかしいと思う事には、抗っていきましょうね!
ここから、パレスチナ関連おすすめドキュメンタリーの紹介です(時々、配信作品は入れ替わっているのですが、これを執筆している現在時点で視聴可能なものを入れています)。
ビューイング・ブース-映像の虚実-
対立が続くイスラエルとパレスチナ、それぞれの視点で撮影された動画を視聴した者が何を思うか。映像の作り手と受け手のアイデンティティーがせめぎ合う、異色の思想ドキュメンタリー。
大学生のマヤは、イスラエルの人権団体ベツェレムや、イスラエル軍によって投稿された紛争の動画から感じる違和感や矛盾を次々と指摘する。「見せるための映像」「“ひどい”と思わせるため」「通訳が全てを訳していない」。“占領”の断片をとらえた映像を、マヤは「100%どちらかに偏った映像」と分析した。
撮影、編集する者が“見せたい映像”を、視聴者もまた自らのフィルターにかけて情報を選別する。そこには視聴者の中に“見たい映像”という無意識のバイアスが潜んでいることを実証する作品だ。
〔中略〕
◆出口が見えないイスラエルとパレスチナの対立◆
イスラエルは1948年にユダヤ人によって建国。同時に、元からその地にいたパレスチナ人が故郷を追われることになりました。さらにユダヤ人はパレスチナの領土も次々と占領し、入植を開始。これにより、周辺諸国も含めたアラブ人社会の中で「反イスラエル」思想が強まり、中東戦争が起きました。
1993年のオスロ合意により、双方が共存に向けて舵を切ったのですが、エルサレムの統治権を巡って対立が再び激化。和平交渉は暗礁に乗り上げ、さらにパレスチナ国内ではイスラム過激派のハマスが台頭。紛争のきっかけがつかめない状態が続いています。(アジアンドキュメンタリーズの作品紹介より引用。便宜上、私(けそ)が適宜改行を入れています)
実験に参加した学生は複数人いたが、そのうちの1人のイスラエル人女性の感想に絞って編集されている。
彼女は「どんな映像も、誰かに編集されているもの・誰かがある印象を観客に与えようとして作られているもの」いう心構えで映像を見ている人物である(そのようなことを自分で言っていた)。しかし、明らかに「イスラエル軍がパレスチナ側にそんなにひどいことはするはずがない、パレスチナ側は被害を大げさに訴えている」という偏見を抱いてるってことが、徐々にわかってくる。このドキュメンタリーだけでは、彼女が極端にパレスチナ側の現実を知らない人に見えるけど、 他のドキュメンタリーを観ると、これがイスラエル人の平均的な人の感覚だとわかって、ぞっとする。
最近、なるべくアメリカと西欧以外のドキュメンタリーも観るようにしているのだけど、日本で普通に目に入るものがいかに 旧宗主国目線で作られていたかということを日々実感する(日本も旧宗主国側だから当然なんだけど、当然じゃ困る)。アメリカや西欧の「先進的」で「文化的」で「洗練された」建物や制度や製品は、どこから資源を奪ったから存在しているのか、知るための材料をいっぱい自分で集めなきゃいけない。見慣れていると思っているものも、違う立場から見たら、明かされてなかった真実がいっぱい隠れているとわかることが多い。
兵役拒否
イスラエルでは徴兵制が敷かれている。兵役はユダヤ人市民の義務となっており、心身に問題がある場合など一部の例外を除き、18歳になった段階で男女とも2、3年前後にわたって軍務に服する。
しかし、軍人一家に育った女子高校生のアタルヤは、家族の反対を押し切って、兵役拒否を宣言する。なぜなら、彼女はイスラエル軍が行っているパレスチナ占領に強い疑問を抱き、それに反対しているからだ。兵役拒否は、イスラエル社会では裏切り者とみなされ、社会で異端視される。果たしてアタルヤは、自らの信念を貫けるのか…。
イスラエル軍によるパレスチナ占領に異を唱えるアタルヤと若者たちの活動を記録したドキュメンタリー映画。
〔中略〕
◆「兵役拒否」は、イスラエル社会の変化の予兆◆
イスラエルで、少しずつ兵役拒否が広がりをみせています。
イスラエルによるパレスチナ占領政策に対する反対、そしてユダヤ人とパレスチナ人が平等に暮らす国を求める考え、さらには、軍隊そのものを否定する徹底的平和主義や、イスラエル建国のシオニズムに対する根源的な疑義など、イスラエルでは〝危険思想〟とさえ受け止められる考えをごく一部であっても高校生たちが議論し始めている現状は、今後イスラエル社会にもたらされる大きな変化の予兆と受け止めることができるのではないでしょうか。そして実際に、軍の予備役の士官たちにも、パレスチナ占領地での軍務を拒否する動きが出てきています。
ささやかな反抗が、共感を生み、やがて社会の変革へとつながっていくのです。(アジアンドキュメンタリーズの作品紹介より引用。便宜上、私(けそ)が適宜改行を入れています)
どれだけパレスチナを占領して支配することがイスラエル社会にとって当たり前のことされているのか、それに反対することが難しいのかが、これを観るとよくわかると思う。
イスラエルは、すべての国民(つまり、女性も)に兵役の義務がある。しかし、兵役についている間の活動がパレスチナにどんな影響を与えているのかを知って兵役を拒み、刑務所に入る人もいる。改めて、「法」とか「法を守ること」は、いつも正しいことではないと感じる作品だった。法を作っているのも人間だから、間違えることもあるし、作られた時から状況や人々の価値観が変わっていくこともある(昨日観終わった『虎に翼』でも、それが描かれていた)。犯罪=悪とは限らない。
この作品の中のアタルヤはパレスチナでイスラエル側と対話をする活動をする人々に直接会って話を聞く。イスラエルの中にももちろんこの理不尽な攻撃に反対している人がいるということを知る上でも、観るといい作品だと思う。
プロミス
パレスチナ・イスラエルの国境を超えた子供達の交流を描くドキュメンタリー。
ほんの20分と離れていない所に住んでいるのにお互いのことを全く知らないパレスチナとイスラエルの子どもたち。 敵対する社会に暮らしながら、彼らは互いへの興味を募らせます。監督B.Z.ゴールドバーグの提案により、彼等は一日だけ一緒に過ごす事になるのですが・・・。
7人の子供たちのありのままの日常を追いながら、「人はなぜ憎みあわなければならないか」を問いかけます。
〔中略〕
◆ひと時のふれあいが、ほんの少しでも歩み寄りのきっかけになる
本作は、「人はなぜ憎しみあうのか?」という素朴な疑問を子どもたちの視点で直視した映画です。まずカメラに映し出されたのは、生まれたときから対立する中で育ったイスラエルとパレスチナの子どもたちが、互いに根強い敵対心を持っているという実態でした。
子ども達が持つ世界観は、周囲の大人達や住んでいる環境によって形成されたものでしかありません。しかしながら、彼らのひと時の交流が、小さな歩み寄りのきっかけになることを、映画は私たちに教えてくれます。最終的な和平の可能性は、パレスチナとイスラエルの子ども達に託されます。イスラエルとパレスチナが、いかに憎悪の連鎖を断つべきか、またそれらを実現するために世界は何をすべきか、私たちは問われています。(アジアンドキュメンタリーズの作品紹介より引用。便宜上、私(けそ)が適宜改行を入れています)
イスラエル人、子供達ですら、パレスチナ側に行くことができる人がすごく少ないのにまず驚く。それはつまり、親が許さないからなのだけど。
「イスラエル人が嫌いだ」と話すパレスチナの子に、この作品の監督が「僕もイスラエル人だよ」と返したら、その子はすごく驚いて、はにかんでいた。 パレスチナ人の子には、撮影中に超正統派ユダヤ教徒の子がちょっかいを出してくる。「嫌い」なパレスチナ人・イスラエル人との交流が、実はそこかしこにある(今は、「あった」になってしまった…)。
こういうゆらぎから対立関係がほぐれていけばいいのにな、と思う。今、どうやったらゆらぎを作れるだろう…。
人となりもわからない◯◯人としてではなく、個人個人で話をしてみたら、共通点があることにも気づける、それぞれに人生と生活があることに気づけるんだけど…でもそれがすごく難しいんだよなあ…(一つ前に紹介した、『兵役拒否』では、それを実践している人たちが映っていた)。
オスロ・ダイアリー
1992年、パレスチナ解放機構(PLO)の度重なるテロ行為で多くの犠牲者を出し、平和と安全を誓ったイスラエルのラビン首相は窮地に追い込まれていた。副首相のベイリンは秘密裏に、2人の歴史学教授をオスロ(ノルウェー)に向かわせた。対面したのはアブ・アラ財務大臣を含むパレスチナの3人。戦争を回避するための方策が話し合われたのだ。
PLOはイスラエルに全占領地からの即時撤退を求めていたが、このとき初めて「まずガザからの撤退を」という妥協案を示した。しかしラビン首相の案には入植地からの撤退や国境線への言及はなく交渉は難航。その間にもパレスチナでは抗議者が殺され、イスラエルではテロが頻発していた。互いの主張をぶつけながらも協議を重ねて妥協点を見出すイスラエルとPLO。中東の歴史に刻まれる「オスロ合意」の舞台裏に迫った作品だ。
〔中略〕
◆和平合意を反故にしたイスラエル
パレスチナ解放機構(PLO)は、パレスチナ難民とイスラエルに占領されたヨルダン川西岸地域とガザ地区のアラブ人住民が主体となった組織。1969年にアラファト議長が就任すると、対イスラエル・ゲリラ戦を積極的に展開。パレスチナの反イスラエル闘争を担う代表機関になりました。
敵対していたPLOとイスラエルですが、オスロでの秘密交渉を92年から開始。その結果、両者は相互承認を行い、ラビン首相とPLOアラファト議長との間で「パレスチナ暫定自治に関する原則宣言」が調印されました。その内容は主に「イスラエルを国家として、PLOをパレスチナの自治政府として相互に承認する」「5年間のパレスチナ暫定自治を行い、5年後に最終的地位協定を発効させる」というものでしたが、2006年7月の、イスラエルによるガザ地区侵攻により事実上崩壊しました。
(アジアンドキュメンタリーズの作品紹介より引用。便宜上、私(けそ)が適宜改行を入れています)
高校生の時、世界史で勉強した時には「へえ…」くらいに思っていたアラファトとラビンのこと、すごくすごく思い入れが生じた。特に、ラビン。ラビンが首相だった時代だって、イスラエル国内ではパレスチナと争いを回避するための話し合いを良く思わない人のほうがずっとずっと声が大きかった。でもラビンは、勇気を出した。世界史の流れは人間がつくってるから、背景がわかると全然思い入れが変わる。2006年7月にガザ侵攻が行われなかったら、今みたいな状況を止められたんじゃないかとずっと思って、悲しい。イスラエル側の交渉にあたった人たちも、どんなに無念だったろう。
ここまで書いてきたように、イスラエルの中にもパレスチナ側が仕掛けたバスのテロなどで犠牲になった人や、過激派の活動によって亡くなった人がたくさんいるので(今や被害の規模が全然違うけど。でも、被害って一人一人のものだから、もちろん数じゃ比べられない。それぞれに人生があったから)お互いに相手を憎む強い理由がある中で、それでも話し合いで問題を解決しようとした人々がいたことに、感動した。
その一方で、この話し合いで目指していた前進が壊されてしまったことに、どうしようもない絶望を覚えた。私が絶望してる場合じゃないけど…絶対にすぐに、これ以上の双方の被害拡大を止めないといけない。そのために、こんなに時間をかけて、神経を削って、双方が話し合ってきたのに。
そして、ここまで事態を複雑にしたのはイギリスの責任が大きいのに、なんでイギリスはそんなに「第三者」感を出せるんだよ…とそこにも怒っている。加害をしてしまった側は、それを帳消しにできない以上、これ以上の加害を増やさないために何ができるかを考えて実行していくしかないと思っている、国も、人間も(というか、国って、人間でできてるしな)。日本も、他の国の人の土地や言葉や自由を奪い、尊厳を踏みにじった過去がある。その過去は消せないから、せめて今、奪われている人の側に立つことだけでもしようって思う。
あと、私はまだ観られていないのですが、現在アジアンドキュメンタリーズが無料公開している作品(会員登録をすると観られるそうです)『ガザ 自由への闘い』もあります。まずはこちらからでも、ぜひご覧ください。
現在の激しい空爆などが始まる前も、ガザが抑圧されていたことがわかる作品になっているはずです。