螘サンバカーニバル

けそのブログだよ

コンテンツ月記(令和四年、神無月)

(これはアルゼンチン行ったときに撮った犬。外国ってよく犬が寝てる気がする)

読んだもの、観たものを、書きなぐりのメモで記録します。完読できてないものも、書きたいことがあったらメモします。すでに長めのレビューを書いてるものや書く予定のものは、基本的に除いてます(…と言いながら、ここで書いてる感想も割と長いんだけど)。


書きたいものいっぱいあるけど、とりあえず今月は、私の世界の観方をひっくり返してきたもの3つに絞って書く!!!!めちゃくちゃ怒ったりめちゃくちゃ脱力したりして、ものすごいエネルギーを使った。続きは11月に書けますように…(祈り)。

 

ちなみに(?)秋ドラマで私が観てる(or観ようと思ってるのは、『エルピス』と『ジャパニーズスタイル』と『自転車屋さんの高橋くん』です。


『エルピス』は『カルテット』のプロデューサーの佐野さん×『ジョゼと虎と魚たち(実写のほう)』の渡辺さんのドラマってことで絶対観ようと思ってたんですけど、初回からめー--ちゃくちゃよかった!(鈴木亮平さんの「仕事できるんだろうけどうざいエリート男性演技」が完璧すぎる!!仕草とかちょっとした表情とか!鈴木亮平さんのことは好きなのにあのキャラはすごい嫌い!!←ほめてます)『ジャパニーズスタイル』は、仲野太賀さんが主演ということで観たのだけど、第一話が微妙だったので(まだ二話は観てない(TVer派)。たぶん脚本家さんの感性が好きじゃないんだと思う…)途中で離脱するかも。チャリ橋くんも、途中で離脱する可能性がありそうだと予告を観て思いましたが…可能なところまで観守りたいと思います…。

 

いつものように前置きが長くなりましたが、本編に入りまっす!

 

==評価基準(特に記載したいときだけ)==
\(^o^)/ 乾杯。愛。最高の毒なり薬。
φ(..) 特別賞(今後思い出すだろうシーン有等)
==ココカラ==


今月のお品書き↓

 

 

女の子は死なない 実録演劇犬鳴村/男尊演劇死滅譚 \(^o^)/

私が比較的信頼してTwitterでフォローしてるフェミニスト各位が絶賛していたので、あと、Twitterで見た気になる漫画を描かれた方が演出&脚本を担当されているということで、配信で観た。

気になる漫画とは、これです↓

 

↑の内容について、2時間超、演劇の歴史を振り返り、「女優」たちの歩まされてきたひどすぎる道を振り返り、女が都合よくつかわれてきたことをちゃんと見つめ、男が透明でい続けることを決して許さず、歌い、踊り、怒って戦う、そういう作品だった。伝えるにはいろんな方法があるんだ、こうやって怒ってることを伝えることもできるんだ、と感動した。

 

やっぱり世界は全然正しくないな!!!!!!!ってことを再確認する作品で、これを観てから前以上にいろいろなものにむかついている。観なかったほうがむかつかないで生きていけたかもしれないけど、そんなおかしな世界のおかしさに慣れて生きやすい人生なんて私はいらないので、観てよかった。

前は著書を楽しく読んでいたが平田オ〇ザ氏のことがめちゃくちゃ嫌いになった…というか、もう観られる演劇は日本にほとんどないかもしれないって思った…。そして改めて『ドライブ・マイ・カー』はやっぱり好きじゃない、って思った。あとあと、歌舞伎(演者)が女から取り上げられて男に独占されていることに対してもっと怒らないといけないんじゃないか!?と思った。

 

脚本から、いくつか好きだった(&気になった)言葉を引用するぜ!

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自分じゃなくて世の中のほうが悪いって思うのは、子どもっぽいことじゃないよ!

そうだそうだー--!!!!

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なんか朝ドラみたい。女同士の関係性の構築がものすごい雑。雑なまま進行していく。

 

〔中略(長め)〕

 

朝ドラで描かれる女と女が雑なのは、誰が女を加害しているか透明なまま進行していくだから!(←けそ注:これは原文ママですが、たぶん「進行していくからだ」が正しいかも?)なぜ女と女が結託するのか!天才劇作家の太郎上朝子が教えてやる!それは!男が!女を!加害してるからだ!そのことに女がせーので気がつくからだ!

女の敵は女って言って幸せになってるのはたいてい男問題。

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フランス語は差別的な言語だってフランス人が言ってたので、全部英語でやります。エブリワ~ン!

私は学生時代スペイン語を勉強していたんだけど、スペイン語の構造についても同じことを思っていたよ!(←どっちも「ロマンス派諸語」に含まれて、仲間だから似てるところが多い。)
スペイン語って、世界には女か男しかいないって前提の言語(話すたびに自分が女か男か表明しなきゃいけないシステムになってる)で、そこに常にもやもやしていたんだよな…。

 

他の点では、「差別的」ってたぶんこの記事に触れられているような内容(↓)を指しているのだと思う。

serai.jp

(私は東京オリパラには終了後もずっと批判的な姿勢を貫く方針なので、そこにウェルカムな書き手の姿勢にはむかついていますが、読みやすめの記事なので…)

 

英語も、ノンバイナリーの代名詞として、単数形でもtheyを使うってなりましたよね。

www.bbc.com

(英語で相手の性別がわからないときhe/sheって書くことについて、「こういうときいっつも男性が先だよな!」って思っていつもむかついてて(前に書いた小説のあとがきでもこの話をした)、私はsheから書くように心がけてたんですけど(女性と男性連名を宛名にするときもこのことはすごく気をつけている)、それでもやっぱり性別二元論的な書き方で嫌で。theyを使えばこういうもやもやが解決するので嬉しい…)

(すいません、若干言語クラスタなので、ここの話ばっかり長くなってしまって…)

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エミリー:劇作家なら、演劇の中で何千回と殺されてきた、あたしたちを助けてよ!

朝子:助ける!

(けそ注:ブログで書くとどこがセリフかわかりにくいため、便宜上「:」を追加しています)

私はここで『女が死ぬ』のことも思い出して、泣いた。

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『女の子は死なない』全体(?)の話に戻ると、残念ながらもう配信チケットの販売は終わってしまったのだけど、もしまた配信される機会があったら(今年観ることにすごく意味がある作品だと思うのだけど…)、ぜひいろんな方に観てほしい作品。

(でもいい作品だったのに、音声が一部聞き取りづらくてそれは残念だった…。みんなで叫んでいる、重要だと思われるところが聞き取れなくて…恋人氏が脚本を買ってくれたのであとで内容はわかったんだけど)

tremendous.jp

映画

主戦場

ドキュメンタリーですが、あらすじ(?)。

あなたが「ネトウヨ」でもない限り、彼らをひどく憤らせた日系アメリカ人YouTuberのミキ・デザキを、おそらくご存知ないだろう。ネトウヨからの度重なる脅迫にも臆せず、彼らの主張にむしろ好奇心を掻き立てられたデザキは、日本人の多くが「もう蒸し返して欲しくない」と感じている慰安婦問題の渦中に自ら飛び込んでいった。

慰安婦たちは「性奴隷」だったのか?「強制連行」は本当にあったのか? なぜ元慰安婦たちの証言はブレるのか? そして、日本政府の謝罪と法的責任とは……?

次々と浮上する疑問を胸にデザキは、櫻井よしこ(ジャーナリスト)、ケント・ギルバート(弁護士/タレント)、渡辺美奈(「女たちの戦争と平和資料館」事務局長)、吉見義明(歴史学者)など、日・米・韓のこの論争の中心人物たちを訪ね回った。さらに、おびただしい量のニュース映像と記事の検証と分析を織り込み、イデオロギー的にも対立する主張の数々を小気味よく反証させ合いながら、精緻かつスタイリッシュに一本のドキュメンタリーに凝縮していく。そうして完成したのが、映画監督ミキ・デザキのこの驚くべきデビュー作、『主戦場』だ。

映画はこれまで信じられてきたいくつかの「物語」にメスを入れ、いまだ燻り続ける論争の裏に隠された“あるカラクリ”を明らかにしていくのだが——それは、本作が必見である理由のごくごく一部に過ぎない。

さて、主戦場へようこそ。

公式サイトの紹介文より引用)

(つーか今観たら公式サイトに平田オ〇ザの推薦文がある--あなたは!!!「従軍慰安婦」について、そんな冷静に語れる立場にいる人じゃないよ!!!!)

 

自分たちが信じたいことを、根拠もたしかめず反対意見も一切聞かずに、「そうだと思うから」という理由で「事実」だと断定しちゃう人がほんとうに存在するんだということを知って(これまで、そういう人たちは、うすうす無理ある主張じゃないかと思いつつ、自分の立場を守るためにそうしてるのだと思っていた)、衝撃を受けた。あと、堂々と、笑顔で、人種差別だったり性差別だったりの発言をできちゃう人がいることにもほんとうにびっくりした。この映画に出てくる加瀬さんが話してるシーン、衝撃的すぎてしばらく頭がついていかなかった。「え?」って、フリーズしちゃって…。日本の歴史についてもあれこれ衝撃的な話が出てきて、「映画を観終わって脱力する」という稀有な体験をした。

あとね、街行く人たちで「(いわゆる)従軍慰安婦」のことをまったく知らない人がいるっていうことにも私は本当にびっくりしたよ…。『教育と愛国』も配信来たら絶対観ようって思った…。

 

youtu.be

 

www.shusenjo.jp

 

↑の関連作品として、前このブログで取り上げた映画『雪道』をおすすめしておきます。『雪道』について書いた記事↓

queso-samba.hatenablog.com

 

自民党統一教会汚染 追跡3000日

安倍元首相と教団、本当の関係。
メディアが統一教会と政治家の関係をタブーとするなか、教団と政治家の圧力に屈せずただひとり、問題を追及しつづけてきたジャーナリストがすべてを記録した衝撃レポート、緊急刊行!

〈事件の10か月前、この宗教団体のフロント機関が主催するオンライン集会に予め撮影したビデオメッセージでリモート登壇した安倍は基調演説の中で、教団の最高権力者への賛辞を述べていた。全世界へ配信された安倍の基調演説を見た山上は犯行を決意。この”動機”は山上の思い込みなのか、それとも一定以上の確度をもって裏付けられるものなのか。その検証は第2次安倍政権発足後、9年間、3000日以上にわたって自民党とこの宗教団体の関係性を追ってきた私だけがなし得るものだった。日本の憲政史上最も長い期間、内閣総理大臣を務めた安倍が殺害されるに至った道程を記す。〉(プロローグより)

小学館の書籍紹介ページより引用

これはまだ読んでいる途中なんだけど…一つもいい話が出てきません。

これまでの私は、政治に対して不信感は持ちつつ、「最低限このラインは守られているだろう」という漠然とした信頼を持っていたんだと気づいた。そのライン、全然守られてなかった。これも読むたびに脱力していく作品…(でも読まないといけないと思う)。

ルールが破られまくってる世界で、言葉が通じない世界で、「暴力に走っちゃだめだ!」って言われても、なんの抑止力にもならないよね…。


実は統一教会側はあらゆる面でけっこう詰めが甘くて、そこを鈴木エイトさんがちょいちょいつっこんでてそれが謎の面白さも産んでいる。でも、そんな詰めが甘い集団がこんなにも国を(しかも日本だけじゃないんですよ…ほんと文字通り全世界的に!)動かせちゃうってことに恐怖する。


こういうことが明らかになってるのに、本来選挙で通らなかったはずの人も国会にいるのに、それでも毎日大事なことを勝手にどんどん決めちゃうことにすごく腹が立つ。今年は、去年以上に怒ることいっぱいあって疲れるけど、でもちゃんと怒らなきゃいけないなと日々思っている…。