螘サンバカーニバル

けそのブログだよ

コンテンツ月記(令和四年、睦月)


f:id:arisam_queso:20220113173717j:image

↑こちらはちょっと前にTwitterで話題になってた、キーワードを入れるとAIが絵を描いてくれるアプリ『Dream』による作品。どんなキーワードを入れたら強烈な絵ができるか?という遊びを恋人としてて、恋人が提案したキーワード「Ramen Emperor」を入れたら出てきたものだよ。顔っぽい部分がかなり怖い。

なんとなく、『金魚王国の崩壊』を思い出す仕上がり…。

 

…ということで本題!

読んだもの、観たものを、書きなぐりのメモで記録します。完読できてないものも、書きたいことがあったらメモします。すでに長めのレビューを書いてるものや書く予定のものは、基本的に除いてます(…と言いながら、ここで書いてる感想も割と長いんだけど)。
数ヶ月前に観たものと最近観たものが混在しており感想の鮮度になかなかムラがありますが…よろしくどうぞ…!


==評価基準(特に記載したいときだけ)==
\(^o^)/ 乾杯。愛。最高の毒なり薬。
φ(..) 特別賞(今後思い出すだろうシーン有等)
==ココカラ==

 

 

マンガ

大大大大好きな作品だから、今度じっくり感想書きたいんだけど、今Kindle Unlimitedに1,2巻が入ってるっぽいので(対象期間終わっちゃったらすみません)、取り急ぎ、今一押しの作品紹介から!

 

『瓜を破る(うりをわる)』という作品です!!

表紙から、ご都合主義エロ表現あったら嫌だなあ…と敬遠していたんだけど(端から見るとよさがよくわからない主人公のことになぜかゾッコンで、ラッキースケベ(見られる側)も嬉しいって思ってるっぽい女の子が出てくる、とか。ちゃんと背景が描かれてたら納得して読めるんだけど、登場人物の心模様が雑に扱われているエロ表現は…キャラクターだとしても人間が消費されているみたいでいやなんだよね…)全然そんなことはなかった。「性」は大きな柱として置かれている作品だけど、ちゃんと心とリンクしている表現がされていた。

 

30代で処女であることをコンプレックスに思ってる主人公のエピソードを中心に進むんだけど、彼女が働く会社のいろんな女の人の話も入ってて(仕事はできるけど自分を追い詰めて周りもきつくあたっちゃう人とか、子供が生まれたことで「お母さん」じゃない自分がいなくなっちゃった気がしてる人とか)、それぞれとてもいい。アナウンサーの宇垣美里さんが話されていた、「どんな人にも自分の地獄がある」って話を感じる内容。幸せそうに見えても、なんでも持ってるように見えても、みんないろいろあるよね…。そんなつらさがしっかり描かれてる中にも救いがいっぱいあって、疲れてるとき読むと元気がチャージされます…。

鍵谷さんってキャラのことが大大大大好きです…毎日鍵谷さんのことを考えてる(もはや恋)。もどかしいときめきを感じたい方はぜひ…ッ!2巻まで読んだら、続きが気になりすぎてたぶん買っちゃうから(←私です)、まずはそこまで読んでほしい!

 

=ここからいつもの形式の感想=

来世ではちゃんとします \(^o^)/

最近はヤンジャンのアプリをよく使っていて、その中で読み始めた作品。

セのつくお友達がたくさんいる桃ちゃんをはじめとする、なんとなく自己肯定感が低くて恋愛について悩んでいるアラサー男女の群像劇コメディ(?)。主に桃ちゃんが働いている映像プロダクション「スタジオデルタ」のキャラたちのエピソードが描かれる。

群像劇LOVERの私が太鼓判を押したい一作!
ドラマ化もされたようだけど、ドラマの方は観てない(観たい)


出てくる人はみんな、「ちゃんとして」ない。「ほんとうはこうしたほうがいいのに」って自分でわかってる方向に、なかなか舵が切れない。いろいろ経験してしまった大人ならではの葛藤、というか…探り合いというか、があってね…。
でも、そのちゃんとしてなさの根っこにあるものが丁寧に描かれるので、「ひどっ」と思うことがたくさんあるのと同時に「その気持ち、わかるよ…。みんな幸せになってほしい…」って感じちゃう。それでもみんな少しずつ変わっていくので、大人の成長物語に立ち会わせてもらっているような気持ちになる。

私は一緒に働いてる人たちが仲良くしてるところを眺めるのが好きなので(お店とかでそういう光景に出会うと嬉しい)、「スタジオデルタ」で働くみんなが話している回はいつもにこにこ読む。みんな仲良しで優しさを分け合っていてほっこりするのよ…。

(デルタは「労働条件は悪いけど、人間関係がすこぶるいい」職場で、学生時代そういうバイト先で働いてたことがあったから懐かしさもある)

あと、それぞれの人の人生の細かいエピソードが描かれるので、読んでいると今まで自分が触れてこなかった世界の知識が増えてく気がする…(どういう整形はお金がかかるのかとか、インコの生態についてとか)。

 

イジめてごっこ。φ(..) 

最初に読んだのはLINEマンガがきっかけだった。このタイトルでこの絵ってどんな話なのか…?と気になって。↓こういう話でした。

==
大学生のゆかは、SM(攻められる側)に興味のある女性。しかしそんな自分が気持ち悪いと思い、ずっと誰にも自分の興味について話したことはなかった。しかしある日、年上の彼氏・まひろに、ひょんなことからこの興味がばれてしまう。彼にはもっと素敵な女性とつきあってほしいと考え、別れを切り出すゆか。しかし、まひろは「ゆかちゃんはそのままでいいよ」「おれが頑張っていいSになる」と言ってくれて…。
==


思っていた以上に「コミュニケーション」の話で面白かった。「自分には理解できない(or自分は興味がない)けど、相手が好きなものを知ろうとする」って、とんでもなく愛ですね…。
LINEマンガのコメント欄にもあったけど、Sってただ「冷たい」っていうんじゃだめで、相手の安全を守りながら、相手が本当にやめてほしいと思ったらすぐにそれが確認できる人じゃないと担えない役割(?)なんだな…。

 

ジェーンスーさんと二村ヒトシさんのこの対談↓のことを思い出したりもした。

 

wotopi.jp


作中、まひろさんがSMについて本等で勉強するくだりがあり、「色々調べたらセラピーみたいな役割のSMとか」もあると話していて、気になる。

 

 

ドキュメンタリー

食品産業に潜む腐敗

Twitterでおすすめだって紹介されてる人がいたので、アボカドのエピソード(シーズン2の「アボカド戦争」)だけ観た。

アボカドが流行して価格が高騰した結果、マフィアにいい金づるとして目をつけられてアボカド農家の方が誘拐されたり、過剰な栽培によって地域の水が枯れてしまったりしているということを、このドキュメンタリーで初めて知った。

それからアボカドを食べすぎないようにしようと思ってるんだけど(もともとそんなにしょっちゅう食べてるわけじゃないけど)、農家さんの仕事がなくなるのは良くないと思うし…うーん…どうすればいいんだろうなぁ…。

youtu.be

 

映画

ショーシャンクの空に φ(..) 

恋人に勧められて観る。 


昔ぼんやり記憶していた内容と全然違っていた…。「文化」を肯定する内容で、好きだったな。あと、切り取られる構図がいつもかっこよかった。

こういう話です↓

==
エリート銀行員だったアンディは、無実を主張するも、妻と浮気相手の男を殺した罪でショーシャンク刑務所に送られる。
刑務所の中では性的なものも含む暴力が横行しており、つらい日々を送るアンディだったが、レッドという囚人と少しずつ親しくなっていく。アンディはまた、刑務所の職員たちに前職の知識を生かして節税のヒントを与えたりする中で、刑務所の環境を改善するための提言を行える立場を手に入れる。とは言え、提言はいつも聞き入れられるわけではなく、アンディの知識を利用する職員も現れる。それでもアンディは、刑務所に「文化」を取り入れようと、飄々と手を動かしていたのだが…。
==

盗む以外に生きる方法がなかった若者や、出所したものの刑務所の外には親しい人が誰もいない高齢の元受刑者のエピソードなど、「一回道を踏み外したらもう終わりだよ」って社会の空気が漂う作品で、今の日本のムードと共通するものをいろいろ感じながら観た。アンディは「熱血」っていうよりかは飄々としてて何を考えているかわからないキャラなんだけど、そんなアンディが刑務所の中の生活に人間らしさを求めて少しずつ行動していく様子は、なんだかリアリティがあってよかったな。そして色気があったな…。チャーミングなシーンがたくさんあって、アンディのこととても好きになった。ラストもよかったなああ。


この間LINEマンガで読んだ作品『死役所』の4巻あたりでも近いテーマが描かれていたけど、

(『死役所』は、いろんな立場の人の死について描く(基本的に)オムニバス形式のマンガ。結末がほっこりで終わるときもブラックで終わるときもあり、その幅広さがいいなと思う。誰かにとって見えてる世界はやっぱりその人だけのものであって、他の誰かに見えてるものは全然違うかもよ?と匂わせてるところが好き)

罪を犯した人にとっても「衣食住」以外の生きる楽しみがあることは必要だと思う(なんだかすごく正義ぶった書きぶりになってしまったが)。「罪を犯さずとも生きていける環境にいられる」かどうかっていうのは、結構運次第だと思うから。どんな家に生まれても、「親ガチャ」って諦めないで生きていける社会にならない限り、罰だけが行きすぎていいことは何もないんじゃないかな…(刑務所の方が今の自分を取り巻く環境よりずっとましだと考える人は、少なくないと思うから、犯罪の種類にもよるけど厳罰化はあんまり抑止力にならないと思う…)。

全体的にはすーごく良かったんだけど、ここでもやっぱり女は軽く扱われてんのな!ということが気になった…。つくられた時代背景もあるかもしれないけども。

 

メッセージ

恋人に勧められて観る。

出てくるアイテム(?)がネット「でっかいばかうけ」と呼ばれていたことくらいしか知らなかったけど、思いの外静謐な雰囲気の作品だった。私が好きな時間帯の空がいっぱい出てきて気持ちよかった。

(でっかいばかうけと呼ばれていたブツ)↓


あらすじはこんな感じ↓
==
世界各地に、突然大きな宇宙船が現れた。その持ち主は、軟体動物のような見た目をした生物。煙幕のようなものでなにか言葉を伝えようとしているようだが、地球上に存在する言語ではないため意味が取れない。
優秀な言語学者であるルイーズは、自分たちの名前を伝えることから始め、この生物たちの伝えようとしていることを解明しようとするのだが…。
生物たちの目的は、いったい何なのか?

==


私は学生時代(一応)言語学を専攻していて文字論の授業も取っていたのだけど、文字っていうのは「速く書けること」と「ほかの文字と判別しやすいこと」とのバランスのせめぎあいでできてるらしい。生物たちが出してくる文字はものすごく複雑な形なんだけど、「手描き前提ってしばりがないと、こんなに難しい形の文字が使えるんだなあ」と思った…。

 

ネタバレになっちゃうからストーリーについて詳しくは書けないんだけど、時間の概念や「人生は本当に自分の選択でできているのか?」ということについて考えさせられる話だった(ということで、Kindle Unlimitedで↓の本をダウンロードしてみたが、全然読めていない…面白そうな本なのに…)

イスラム教の考え方とか、時制(過去形とか)がない言葉を話す文化にも通じるところがあるかもしれない…。