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コンテンツ月記(2026年、3月)

DV・モラハラ加害者たちの体験談: 〜加害更生プログラムで自分と向き合う〜


ポッドキャストで詳しく紹介していない映画・漫画・本の話などをするコーナーになりつつある、コンテンツ月記。「コンテンツ」って言葉選びはどうなんだいと最近思いつつありますが…改名するにしても気力があるときに考えたいものです。今年度も終わりですね…。

今回は、本1作品とドキュメンタリー1作品、合計2作品を紹介します。

(アフィリエイト有。Amazonのこと好きじゃないけど、他の方法で自分が望む収入を得られるようになるまでは利用させてもらうよ!)

 

 

(本)DV・モラハラ加害者たちの体験談: 〜加害更生プログラムで自分と向き合う〜

Kindle Unlimitedでしか読めないのかもしれない…。

DV・モラハラの加害者更生プログラムに参加した皆さんによる体験談が読める本。すごく、希望を感じる本だった。本当は、学校の道徳教育でするべきことは、このプログラムでしているみたいなことじゃないかな…。

 

このブログでも度々書いているしポッドキャストでも話しているけれど、私は父親が怒鳴りまくっている家で育って、今は父親と縁を切っている。自分でも、空腹だったり疲れていたりすると、同居人のノビオちゃんを傷つけることを言いがち(ノビオちゃんは、私が精神的に追い詰められることを避けようといろんな配慮をしてくれて、いつも感謝しかない…)。

だからこそ思うけど、まず、自分がしていることが加害なんだと認めることは、とても大変なことだ。それだけでなく行動を変えることは、ますます大変なことだ。

そんな大変なことをこれだけたくさんの方がされて、赤裸々に体験を明かしてくれていることが、とてもありがたいことだと思って読んだ。各人が攻撃的になってしまった背景には個人的な経験があることも多く、書くのは勇気が必要だっただろう…。

 

特に印象に残ったのは、BさんとEさんの体験記である。

まず、それぞれの文章のオリジナリティがすごい。ユニークでチャーミングな方が書かれたんだなあということが、文章(とBさんについては図←これまたかなりインパクトがある)から伝わってきて、とても面白かった。文章って人間性がにじむよね…たとえお会いしたことがない方であっても、伝わってくるものが多い。

Bさんは自分の機嫌を家族にとってもらうのではなく自分でとることを覚えたというエピソードを、Eさんはたくさん失敗しながらもこれまで関わってこなかった世界(フラダンス、マジックなど)にチャレンジすることにしたというエピソードを最後に書かれていて、感動した。情けなかったり、柔らかい自分を、お二人は受け止めて、無視しない人になれたんですよね…。一つ一つの体験に、それぞれの方の人生が詰まっていた。

加害的だった私の父親も、心の奥底には「子供のとき寂しかった」「だから自分でつくった家族のことは自分の思い通りにしたい」という気持ちがあるんだろうなあ、と同居しているとき感じていて、ずっと腹を立てているけど悲しくも思っている。父親もいつかこのプログラムにたどりつけたらいいなあと思う。

↓そういう、父親に対して思うことを前に書いた漫画

note.com

 

とてもおすすめの本ではあるのだけど、かなり直接的なDV・モラハラの描写が入ってもいるので、フラッシュバックが起こってしまいそうな方等はご注意を…。

Kindle Unlimitedを試したい方はこちらからどうぞ。


(ドキュメンタリー)メインクエスト ~バークレーマラソンズに導かれし者たち~

とんでもなくおもしれえドキュメンタリーがみてえんだよ…!と思って、レディットで調べていたところ(最近そういう情報はレディットで調べるのが一番いいなと思いつつある)、気になるものがあった。

その作品のタイトルは、「バークレイ・マラソン: 前代未聞の超ウルトラ耐久レース」。

www.netflix.com

 

私は基本的にスポーツにあんまり興味がないので、よっぽどのことがなければスポーツもののドキュメンタリーは観ないんだけど、このレースがへんてこすぎて。

まず、概要をウィキペディアの、このマラソンについて説明したページから引用して貼ってみる。

バークレー・マラソンズ(The Barkley Marathons)は毎年テネシー州モーガン郡のフローズン・ヘッド・ステート・パーク(Frozen Head State Park)で開催されるトレイルランニングであり、ウルトラマラソンでもある。

60時間の間に、1周(1ループ)約20マイルのコースを5周する形式が取られ、合計で100マイル(160km)走ることになる。このレースはその極端な難易度と多くの特異性で知られ、「悪魔のランニングアドベンチャー」と呼ばれることもある。

ウィキペディアより引用)

時間も距離もすごい長いことがわかりますわね。

これだけでもやばいんだけど、このレースのへんてこポイントはもっとたくさんあって。

バークレー・マラソンズの開催時刻は決まっておらず、レース当日の真夜中から正午の間のどこかである。ラズが法螺貝を吹き、その1時間後に彼がタバコに火をつけるとそれが正式なスタートの合図となり、レースが始まる。

ウィキペディアより引用)

ラズってのは主催者の方です。法螺貝を吹くの?しかもスタート時じゃなくてスタート1時間前に?タバコに火をつけるって、どの時点でスタートか判断しづらくない!?

ランナーたちは、走るだけでなくコース上にある9冊から14冊の本(本の数は毎年異なる)を見つけ、自分のビブナンバーに対応する本のページを切り取って持ってくることが求められる。

ウィキペディアより引用)

かなりアドベンチャーっぽくて面白いルールだけど、物質としての本好きにはめちゃくちゃ嫌われそう!(私も若干抵抗がある)

 

(ここからはYAMAHACKの記事の情報も参考にしながら書く)

 

・応募の仕方は公表されてない。ラズへの連絡方法をなんとか探し出してこのレースに参加したい理由をエッセイにしたため、参加費用(1.6ドル)を払う。参加が許可されるとお悔みの手紙(来てもいいことはないよ的なことが書いてある)が届く

 

・毎年参加希望者は1000人くらいいるものの、参加できるのは30~40人くらい。1986年からやってるレースだけど、「長いやつ」と呼ばれるバージョンのコースの完走者は、2023年まででのべ21人、実質17人

 

…てな感じで…気になりすぎるイベントですよね!?

 

だから絶対観たい!このドキュメンタリー!と思っていたのに!この作品、今日本で配信してない!!残念!

 

…しかしあきらめずに検索していたところ、なんとこのマラソンに何回も参加している日本人の方がいるらしく、この人を追ったドキュメンタリーがYouTubeで無料公開されていることを発見し、観ることに成功した。

 

参加されている方は、プロトレイルランナー・井原知一さん、通称TOMOさん。

 

映画の前半は、あまりにも知らないこと・わからないことが多く、一緒に観ていたノビオちゃんと笑い続けた。

まず、「トレイルラン」ってほぼ自然!な山道を走るので、枝で怪我しちゃう可能性もあるし泥で滑りやすかったりするし、その中であまりにも無駄なく動けるTOMOさんが怖すぎた。極めすぎてる人を観ると私は笑ってしまいます…。

 

さらに、ナレーションのワードチョイスも癖がありすぎて。

…「まさにラズである」

(私のお気に入りは「ただのウォッチ」。これから使っていきたい)

 

後半の方は、TOMOさんのレースの行く末はもちろん気になって観ていたものの、レース中に撮影できるポイントが制限されていたりして、ちょっと前半よりかは映像のテンションが下がったかなあ…という感じだった。このレース発案のきっかけが「マーティン・ルーサー・キング・ジュニアの暗殺者が脱獄したこと」なんだけど、そのことの扱いがちょっと軽すぎるとも感じた…アフリカ系の参加者が少なく見えたことと、このことは関係がある気がする(と、同居人のノビオちゃんも言ってた)。

あと、もうちょっとここが知りたいんだよな…という説明が入ってなかったりした(※)。

そんなわけで、とびきりおすすめ!とは言えないものの…、印象に残る作品だった。

(※)例えば私はTOMOさんが普段どんなトレーニングをしてるのかとか、レース中の持ち物とか食べるものはどうやってブラッシュアップされていったのかがとても知りたかったんだけど、言及がなくて。そういうところにマニアックな人のマニアックさが出ると思うから、残念。どうやら続編を製作中らしいので、続編ではそのあたりも入ってるのかもしれない。

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